温浴施設視察5日目

ドイツに来てすでに4日目。
今日は、バード・ホンブルグにある「クア・ロイヤル」と日本でもおなじみの「タウナス・テルメ」です。


最初の「クア・ロイヤル」は外観もクラシカルで大変趣のあるどちらかというと高級な施設でした。
利用料も2時間で25ユーロですから、日本円にして約3500円になります。
館内は32度のソルトウォータープールを中心として、例によって様々なサウナやリラクゼーションゾーンが有ります。
基本的にはバーデン・バーデンにあった「フリードリヒバード」と同じで、それぞれのゾーンを順番に利用するというものです。
ただし、「フリードリヒバード」のように明確に「次はどこ」というような半強制的な流れはありません。


いくつかのゾーンをご紹介すると・・・
まずは「ソルトウォータープール」、水深120〜130センチほどの深さの中に、一部「座りゾーン」がある奥行き7〜8メートル、幅4メートルほどのプールです。
天井が高く、外部からの光もふんだんに入って大変気持ちのいいゾーンでした。
次に、焼けた石を水の中に入れることで蒸気を発生させ、それによってロウリュウ効果を出している「ストーンサウナ」。
高温の「アロマスチームサウナ」。
一人用の「ヨモギ蒸しバス」。
これは日本にある韓国風の専用ガウンを着用する「ヨモギ蒸し」と似ていますが、違うのは一人用のベンチに座った際、背中を中心に蒸されたり涼しい風が当たったりするものです。
その他、部屋の中を浜辺の雰囲気にし、壁の風景が昼から夜に変わっていく「サンドライトバス」。
細かな白い砂が敷いてあり、その上に寝ころぶとその砂が下から暖められているのが分かります。
特に汗をかくというほどのものでは有りません。
氷によってクールダウンする「アイス・ファウンテン」。
日本のチムジルバンの中にある「雪の部屋」ほど冷たくなく、同じ部屋にシャワーが付いています。
水に反射した照明が天井のドームに移り込み、ゆらゆらとした波紋がとっても幻想的な「ウェイブ・ドリーム」などなど。
コースの途中では簡単なドリンクゾーンもあり、軽い飲食をとることもできます。


この施設の設備はどれも大変参考になりました。
いづれ日本でもこれをヒントにどこかで造ってみたいと思います。
我々が行ったのは午前中であったため、館内には2組くらいしかいなく、ほとんど貸し切り状態で利用する事ができました。
もちろん様々なマッサージもあり、非常にレベルの高い施設だと思います。


次は「タウナス・テルメ」です。
これは、冒頭で「日本でもおなじみ」と書いたのですが、以前北海道にこれと全く同じデザインのものがありました。
全体が中国風で、大きなプールを中心とした施設です。
こちらは以前に紹介した「カラカラテルメ」とおなじタイプの施設です。
1階部分が大きなプールとなっており、そこから外にそのままつながっていて、プール内にいくつかのアトラクションが有ると言うものです。


プールサイドに飲食ゾーンも有り、水着を着たまま利用できます。
そして2階には「カラカラテルメ」同様、男女混浴の裸で利用するサウナゾーンがあります。
こちらもたくさんのサウナやプールまであるのですが、これまでの施設のようにデザインだけでなく、ロウリュウを演出したストーブや、薪ストーブサウナなどその演出自体にバリエーションを持たせたるというような明確な違いは有りませんでした。
その代わりそれぞれのサウナが10度刻みで、低温から高温まで分かれていて、利用者は自分の好きな温度帯のサウナを利用するというものです。
これまでの施設の中では、ココが一番人が入っていました。
施設としては、全体がやや暗く新しいものではないので、私としては「カラカラテルメ」の方が印象は良かったのですが、フランクフルトに近い事もあってたくさんの集客があるのでしょうか?
外国にはありがちなデザイン面で間違ったアジア感が大変気になりました。


これまでの施設を見てきて感じたことは、どれもいわゆるロードサイドに建っている訳ではないということです。
どちらかというと住宅街の真ん中という印象で、しかも始めてではちょっと分かりづらいというような場所にあります。
利用者は初めから目的を持ってきますので、本当はこういった場所でも十分なんでしょうね。


さて、いよいよ今回の旅行も明日で終わりです。
明日は1日施設見学し、最終日は午後から移動です。
最終日時間が有ればホテルに近いところを探し、一件くらいは行ってみたいと思います。


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