花和楽の湯編 Part 2

さて、前回施設収容人員を増やすための工夫ということで露天風呂の話をしましたが、今度は内湯ゾーンについてです。

花和楽の湯の内湯には露天を眺めながら入る長方形の浴槽があるのですが、この浴槽の真ん中に「もたれかかる」ことのできる手すりを設置しました。
人は浴槽に入る時は浴槽の真ん中にはあまり座らず、ほとんどが浴槽廻りの縁石にもたれて入浴します。大きな浴槽ではこのように真ん中にもたれる事が出来る何かを作ってあげる事で、浴槽内の入浴者を増やすことができます。ちなみに花和楽の湯ではこのゾーンで3名ほどは増えていると思います。

次に、水風呂の深さを通常より深くしました。これは、当時の水風呂は深さ60センチが一般的で、それだとどうしても足を延ばして浸かる分平面積がとられてしまいます。これを水深90センチとすることでお客様は中腰で利用する事が出来結果少ない面積で多くの人に入浴してもらうことができるわけです。この考え方は女性の露天風呂にある「立ち湯」にも反映されております。


収容人を少しでも増やす工夫、今度は岩盤浴です。
花和楽の湯ができた当時、岩盤浴という言葉はあまり一般的でなく、どちらかと言うと「ヒーリングサウナ」と呼ばれておりました。またこれは時間ごとに入れ替え制をとっているのが一般的でした。花和楽の湯ではこれを出入り自由とし、しかもその利用料は専用館内着含め入館料に含まれるというものでした。そのため、ここでも出来るだけたくさんのお客様に使っていただくための広さが必要でした。そこで考えたのが全体を2つのゾーンに分け、半分のゾーンは寝ころびゾーンとし、残り半分を座りゾーンとしました。また、座りゾーンには足湯感覚で足を温めてもらえるよう、温めたセラミックボールによる足湯(と言ってもお湯は入っていません)を作りました。このように2つのゾーンに分かれている岩盤浴ですが、壁に沿って丸太状の手すりがあるゾーンが座りゾーンで、これを「背もたれ」として利用してもらうことを想定して作ったものです。残念ながらこの座りゾーンは訳あってその後もう一つの寝ころびゾーンと同じ利用の仕方に変わってしまいました。また、最終的には女性専用岩盤浴ゾーンを増設し、今では皆様に満足頂いております。

真中がセラミックの山です



日帰り温泉スーパー銭湯・都市型サウナ・健康ランド等各種温浴施設の新規企画・設計・監理から既存施設のリノベーションまで・・・温浴施設専門の設計会社 有限会社 アクア・プランニング 〒251−0047 神奈川県藤沢市辻堂2−2−6 辻堂秀英ビル6F  Tel:0466−35−7654 Fax:0466−35−7653
URL:http://www.aqua-planning.jp